古代イラン世界2　サーサーン朝ペルシア [残部些少]
監修　元東京大学東洋文化研究所文部技官　千代延惠正　季刊文化遺産第13号

発行年月

2002年4月

特集解説

アカイメネス朝ペルシアがアレキサンダー大王によって滅ぼされてからおよそ550年、その正統な末裔を称するゾロアスター教神官のサーサーン家によってサーサーン朝が創始された。そしてアラブの侵入によってこの王朝が滅ぶまでの間、まさにイラン的かつ世界的な文化が育まれた。バーミヤンの大仏にも影響を与えた巨大な摩壁のモニュメント、正倉院にも伝わるカットグラス、動植物の文様など……。王朝の歴史とともに紹介する。

記事内容

【総論】

サーサーン朝ペルシアという時代／千代延惠正

【各論】

サーサーン朝の都市と建築／国土館大学大学イラク古代文化研究所　岡田保良

王たちのモニュメント／中央大学総合政策学部教授　田辺勝美

王達の肖像：サーサーン朝のコイン／古代オリエント博物館研究員　津村眞輝子

王権の造形表現：ターケ・ボスタン大洞／田辺勝美

サーサーン朝の金属工芸／田辺勝美

サーサーン朝のガラス工芸／共立女子大学教授　谷一尚

ペルシア錦、その意匠と美／古代オリエント博物館　横張和子

信仰と思想の葛藤／川村学園女子大学教授　山本由美子

イーラーン語の世界／シルクロード研究所研究員　山内和也

ソグド人の活躍／早稲田大学名誉教授　長澤和俊

長安のイラン・モード／長澤和俊

正倉院にみるサーサーン朝ペルシア文化／前正倉院事務所長　米田雄介

【コラム】

サーサーンとローマ：ビーシャープールのモザイク画／岡山市立オリエント美術館学芸員　飯島章仁

ターケ・ボスターンの調査／千代延惠正

日本出土のサーサーンのガラス／谷一尚

パルティアン・ショット／古代オリエント博物館研究員　宮下佐江子

和風文化にみるイラン：含綬鳥から松喰鶴へ／遠山記念館館長　関口正之

唐詩と胡風（ペルシア・モード）／千代延惠正

シルクロードの樹下美人／東京大学教養学部美術博物館・文部科学技官　石渡美江

史道洛墓：中国に移住したイラン系の人々／谷一尚

▼シリーズ出雲の古社寺…美保神社

• 美保神社の由来／島根県古代文化センター　野々村安浩
• 青柴垣神事と諸手船神事／島根県古代文化センター　品川知彦