隊商都市パルミラ [完売いたしました]
監修 シルクロード学研究センター所長 樋口隆康
1996年4月
日本に邪馬台国があった頃、遠いシルクロードの果て、西アジアの砂漠の中に一つの隊商都市があった。パーム(ナツメヤシ)の町を意味するPALMYRAは、ローマ、パルティア両大国のはざまにあり、東西貿易の地の利を得て大きく繁栄し、やがて女王ゼノビアの許に自らも大国たらんと野望を抱いたが、敢えなくローマに屈し、二度と歴史に姿を現すことはなかった。今、そこは砂上の廃墟と化し、壮大な建築と優美な彫刻が華やかなりし往古の夢を伝えている。