華麗なイスラム美の世界
監修　龍谷大学教授　杉村　棟　季刊文化遺産第6号

発行年月

1998年10月

特集解説

色鮮やかなタイルで飾られた均整の取れた建築、美しい幾何学文様を織りなす絨毯、多様な彩色の施された陶器、優雅な宮廷生活を描いた細密画。イスラム世界を彩る芸術文化を、その歴史的背景とともに紹介する。

記事内容

▼華麗なイスラム美の世界

• イスラム−偉大な文明の軌跡／龍谷大学教授　杉村棟
• イスラムの美−その特色と魅力／東亜大学教授　ヤマンラール水野美奈子
• 地中海の香り−ウマイヤ・モスクとモザイクの系譜／岡山市立オリエント美術館学芸員　飯島章仁
• かりそめの都「サーマッラー」−アッバース朝の都城址／金沢大学教授　佐々木達夫
• アッバース大帝の夢−世界の半分イスファハーンの建築遺構／東京大学教授　羽田正
• イスタンブルの壮大なモスク／イスタンブル工科大学大学院　青木美由紀
• 絢爛たるミクロの世界−ペルシアの細密画／国立民族学博物館助手　桝屋友子
• 怪奇な獣人−トプカプ宮殿の画冊に描かれた謎の絵画／ヤマンラール水野美奈子
• アラビアンナイトの世界−ミニアチュールに表れた幻想と現実／早稲田大学非常勤講師　小林一枝
• 貴人の装い−サファヴィー朝ペルシアの錦／パリ・ソルボンヌ大学大学院　阿部克彦
• 天国への門−イスラム絨毯の文様／杉村棟
• 甦る幻の技法−ペルシア・ラスター彩陶器／陶芸家・人間国宝 加藤卓男
• イスラム・グラスとトプカプ宮殿のガラス器／美術史家　由水常雄
• 社会変化を映し出す鏡−イスラムの金工／杉村棟

【コラム】

オトラル−北方草原路に繋がるオアシス都市／北九州大学助教授　芳之内雄二

中央アジアの陶器／（元在ウズベキスタン特命全権大使）外務省国際情報局長　孫崎享

トルコの金工職人／中近東文化センター研究員　高橋忠久

銀の首飾り−遊牧の民トルクメンの装身具／広島県立美術館学芸員　福田浩子

オリエンタリズムとウイリアム・モリスのアーツ・アンド・クラフツ絨毯／北海道大学 知識メディア・ラボラトリ外国人研究員　ブルース・ダーリング

【遊牧民のくらし】

主アッラーへの帰依／東京外国語大学教授　奴田原睦明

砂漠のファッション／文化女子大学教授　道明三保子

砂の饗宴／作家・料理研究家　増永直子

▼シリーズ出雲の古社寺…金屋子神社

• 金屋子神の社と信仰／石塚尊俊
• 奥出雲の幕末以降の砂鉄製鉄業／高橋一郎