シルクロードと大谷探検隊 [残部些少]
監修 杉村棟 龍谷大学国際文化学部教授 季刊文化遺産第11号
2001年4月
20世紀初頭、未知の世界であった中央アジアの大地に若き日本の探検隊の姿があった。彼らは仏教伝来の足跡を求めて、駱駝を引き、山を越え、川を渡り、沙漠のほこりにまみれながら進んだ。西本願寺門主大谷光瑞によって組織された大谷探検隊である。 その業績は仏教関係のものにとどまらず、広く歴史学、地理学、考古学、民族学、植物学など多岐にわたる。 まもなく百周年を迎える今、ヘディンをはじめ列強の探検隊と共に世界の探検史に名を残す大谷探検隊と、そこに託された大谷光瑞の思いとは何かを検証する。